体は常に二次発酵しているTON(@AntopanMorinari)です。
さて、パン作りにおいて二次発酵と言えば焼成前の最後の工程となります。
ただ、この二次発酵から焼成に移るまでに関しては、生地発酵の見極めが意外にも難しく時間通りに発酵させたからと言って思ったように焼き上がる訳ではなく、私自身も「これ、このまま焼成に移っていいの?」と自問自答したことが何度もあります。
また、生地が不十分なまま焼成してしまうと後戻りはできず、最悪の場合は失敗となってしまう可能性があります。
今回は「二次発酵後にパンが膨れていない時に考えられること」についてブログにしています。
【一次発酵でお悩み方向け】一次発酵の必要性と方法について
- 二次発酵後のパンの見極めに自信がない方
- 二次発酵時に諦めた場合の対応について知りたい方
二次発酵について
二次発酵について簡単に説明しますが、二次発酵とは「成型・ベンチ」と「焼成」との間に挟む工程であり、焼成で生地がよく膨らむよう、生地を発酵させる時間になります。(最終の発酵時間)
この工程を抜いてしまうとパン生地はふっくらと焼き上がらずにボリュームのない、ボソボソとしたパンとなります。
二次発酵後の正しい生地の状態について
二次発酵終了後のパン生地の特徴として
- 成型後の生地よりパンが発酵して膨れている(約2倍ほど)
- 優しく触れても生地がしぼまない
- 指で触れた時に少し後が残るくらいが適正
二次発酵後は作るパンにもよりますが菓子パンであれば約2倍ほどの大きさになります。また、適正な発酵状態の目安として、指で軽く押した際に少し後が残るぐらいがいいとされています。
指で押した際に生地がしぼむと過発酵(発酵しすぎ)状態であり、逆に指後が残らない場合は発酵不足となります。
二次発酵後にパンが膨れていない原因について
二次発酵後に違和感を感じながらも焼成して焼いたあんぱんです。
膨らみに欠け、色付きも悪く美味しそうに見えません。もちろん、実際に食べると中は膨らみはなく、生地はべっちゃりして黒粒あんの味しかしませんでした。
この時の振り返れば原因としてはいくつかありますが「捏ね不足」が原因だったと思います。
また、今回は捏ね不足で生地が膨らみませんでしたが他に挙げれば
- 配合の間違い
- イーストが古い
- 捏ね不足
- 発酵温度が低い
- 発酵時間が長い・短い
- 二次発酵時に生地のガスを抜いた など
発酵がうまく出来ない原因として複数ありますが、「配合間違い」「捏ね不足」「発酵温度」が主な原因と言えます。
「配合間違い」は初歩的ではありますが、入れ過ぎや入れ忘れなど材料によっては発酵に大きな影響を与えますのでしっかりと確認して計量する必要があります。
次に「捏ね不足」ですが、捏ねが不足することによりグルテン形成が上手くできず、炭酸ガスを保持できない状態となります。炭酸ガスが抜けやすい生地は「発酵しにくい生地」となり、焼成時にもしっかり膨れない場合があります。
最後に「発酵温度」ですが、発酵温度は35~38度位が適切と言えます。それ以下の温度の場合は発酵速度が遅くなり、逆に高いと過発酵やイースト菌の死滅に繋がる恐れがあります。
二次発酵で異変を感じた時の対応について
二次発酵時に過発酵や発酵していない等、生地の異変に気付いた場合の対応として
- (失敗するかもしれないけど)焼成する
- 余り生地として次回に持ち越す
生地の異変と言っても生地の状態や程度によっては些細な場合から修正が難しい場合など様々で次の工程に進むかやめるかは各個人の判断となります。
ただ、やめる場合は生地の無駄にならない方法として、生地を次回捏ねる際に混ぜ込むことで無駄なく生地を利用することが出来ます。
ただ、この方法は食パンや味パンなど向きで、フランス生地や折り込み系のパンには向いていませんので注意が必要です。
【余った生地の有効活用方法はこちら】パン作りで余った生地の活用法
まとめ
- 二次発酵失敗はすべての工程で起きる可能性がある
- 二次発酵後は発酵状態をよく見る
- 過発酵など修正が難しい場合は、余り生地として活用する
二次発酵で一番重要なことは「過剰発酵」させないことです。
発酵不足であれば時間を延ばすなど対応することが出来ますが、過発酵について修正して焼成することは難しいです。
その為にも目安の温度と時間をしっかりと覚えておきましょう(*´ω`*)